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健康保険被扶養者(異動)届の記入方法

結婚や出産などライフスタイルの変化にともない、家族を社会保険の被扶養者にする場合や被扶養者から外す場合には、「健康保険被扶養者(異動)届」を年金機構に提出する必要があります。
健康保険被扶養者(異動)届は、提出期限がかなり短いこと、添付書類が多いことなど注意すべき点がたくさんあります。
この記事では、健康保険被扶養者(異動)届の記入方法や提出時の注意点を紹介します。
ぜひこの記事を読みながら、健康保険被扶養者(異動)届を記入していきましょう。

目次

「健康保険被扶養者(異動)届」について

健康保険被扶養者(異動)届は、新たに協会けんぽの被保険者になる方に被扶養者がいる場合や、すでに被保険者の方が被扶養者の追加、削除、氏名の変更などをする場合に提出する書類です。
健康保険被扶養者(異動)届の記入方法を解説する前に、提出する際の4つの重要な事項をまとめました。

健康保険被扶養者(異動)届の提出先とは

管轄の年金事務センターまたは年金事務所です。
管轄の年金事務センターと年金事務所は、日本年金機構のホームページで確認することができます。

年金事務センター
https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/todokesho/20150216.html

年金事務所
https://www.nenkin.go.jp/section/soudan/index.html

窓口へ持参、郵送どちらでも構いません。

健康保険被扶養者(異動)届の提出期限とは

被扶養者になった、被扶養者から外れたなどの事実発生より5日以内です。
期限が短いので、忘れないように注意しましょう。
万が一、提出期限を過ぎてしまっても罰則はありませんが、自身や従業員の家族に迷惑をかけることになってしまいますので、早めに手続きをしましょう。

健康保険被扶養者(異動)届の様式とは

日本年金機構のホームページよりダウンロードができます。
https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/todokesho/hihokensha/20141224.files/01.pdf

健康保険被扶養者(異動)届の添付書類とは

  • 下記の書類を添付します。
  • 続柄確認のための書類
  • 収入要件確認のための書類
  • 仕送りの事実と仕送り額の確認のための書類(必要に応じて)
  • 内縁関係の確認のための書類(必要に応じて)

1つずつ詳細を確認しましょう。

続柄確認のための書類
  1. 被扶養者の戸籍謄本または戸籍抄本(被保険者との続柄がわかるもの)
  2. 住民票(コピー不可・個人番号の記載のないもの)※

※被保険者と扶養認定を受ける方が同居かつ世帯主が被保険者である場合のみ

ただし、次に挙げる2つの要件どちらにも該当する場合には、添付を省略することができます。

  • 被保険者と扶養認定を受ける方どちらともマイナンバーが届書に記載されていること
  • 事業主が上記の書類を確認し、扶養認定を受ける方の続柄が届書の記載と相違ないことを確認した旨を記載すること
収入要件確認のための書類

被扶養者になる方の収入の状況によって、添付書類が異なります。

被扶養者になる方の収入状況 添付書類
所得税法の規定による控除対象配偶者または扶養親族となっている方 事業主の証明があれば添付書類は不要
退職したことにより、収入要件を満たす方 「退職証明書」または「雇用保険被保険者離職票のコピー」
雇用保険失業給付受給中の方または雇用保険失業給付の受給終了により収入要件を満たす方 「雇用保険受給資格者証のコピー」または「雇用保険受給資格通知のコピー」
年金受給中の方 現在の年金受給額がわかる「年金額の改定通知書等のコピー」
上記の収入に加え、上記に当てはまらない収入がある方 「上記の当てはまる書類」とおよび「課税(非課税)証明書)
上記のいずれにも当てはまらない方 課税(非課税証明書)」
仕送りの事実と仕送り額の確認のための書類

被扶養者(学生を除く)となる方が被保険者と別居している場合は、送金者名、受取人名およびその金額が確認できる書類の提出が必要です。

  • 振込の場合→「預金通帳の写し(通帳の名義および振込日と金額が分かるページ)」「振込明細書」など
  • 送金の場合→「現金書留の控え(コピー)」
内縁関係の確認のための書類

被扶養者となる方が、被保険者と民法上の婚姻関係にない場合、以下の書類の提出が必要です。

  • 「内縁関係にある両人の戸籍謄(抄)本」
  • 「被保険者の世帯全員の住民票(コピー不可・個人番号の記載がないもの)」

健康保険被扶養者(異動)届の記入方法

「健康保険被扶養者(異動)届」の記入方法について解説をします。
お手許に「健康保険被扶養者(異動)届」を用意して、記入していきましょう。

事業主記入欄の記入方法

以下の事業主の情報を記入します。

①提出年月日

届出を提出する日を和暦で記入してください。

②事業所整理記号

事業所に割り当てられている事業所整理記号を記入します。
分からない場合は、毎月年金事務所より送付される「保険料納付告知書」で確認できます。

③事業所所在地、事業所名称、事業主氏名、電話番号

事業所の所在地、名称、事業主の氏名、電話番号を記入してください。

④事業主確認欄

扶養認定を受ける方が「所得税法の規定による控除対象配偶者または扶養親族であること」を事業主が確認した場合に、丸をつけてください。

⑤事業主等受付年月日

事業主が被保険者から、要件等の確認に使う書類を受け取った年月日を和暦で記入します。

被保険者欄(A欄)の記入方法

以下の被保険者の情報を記入します。

⑥被保険者整理番号

被保険者ごとに割り当てられた番号を記入します。
分からない場合は、健康保険証の「番号」欄を確認してください。
被保険者資格取得届と一緒に提出する場合は、空欄のままで問題ありません。

⑦氏名

被保険者の氏名を記入します。
フリガナも忘れずに記入してください。

⑧生年月日

被保険者の生年月日を和暦で記入します。

⑨性別

被保険者の性別に当てはまる方に丸をします。

⑩個人番号【基礎年金番号】

被保険者のマイナンバーもしくは基礎年金番号を記入します。

⑪取得年月日

被保険者が健康保険に加入した日を記入します。
特別な事情がない限りは、入社日である場合が多いです。

⑫収入(年収)

被保険者の今後1年間の年間収入見込み額を記入します。

⑬住所

⑩でマイナンバー(個人番号)を記入した場合は空欄、基礎年金番号を記入した場合は被保険者の住所を記入します。

配偶者である被保険者欄(第3号被保険者)

被保険者の配偶者が、扶養認定を受ける場合や扶養から外れる場合などに記入します。
扶養認定を受ける方が配偶者でない場合には、空欄で構いません。

⑭氏名

配偶者の氏名およびフリガナを記入します。
この届出を記入した日も併せて記入してください。
また「第3号被保険者関係届の提出は配偶者(第2号被保険者)に委任します」と記載してある箇所の右にあるチェックボックスにチェックをしてください。

⑮生年月日

配偶者の生年月日を和暦で記入してください。

⑯性別(続柄)

配偶者の性別および続柄に当てはまるものに丸をします。
「未届」とは、婚姻届を提出していないことを指します。

⑰個人番号【基礎年金番号】

配偶者のマイナンバーもしくは基礎年金番号を記入します。

⑱外国籍

配偶者が外国籍の場合は国籍を記入します。

⑲外国人通称名

配偶者が保険証の氏名などを通称名で登録したい場合には、住民票に登録された通称名を記入してください。

⑳住所

被保険者と同居か別居かどちらか当てはまる方に丸をして、住民票に記載された住所を記入します。

㉑電話番号

自宅、携帯など当てはまるものに丸をした上で、電話番号を記入します。

㉒該当

扶養認定を受ける場合には、該当に丸をし、以下の㉓~㉖を記入します。

㉓被扶養者(第3号被保険者)になった日

被保険者の健康保険加入と同時に提出する場合は、⑪で記入した取得年月日と同日、それ以外の場合は実際に被扶養者となった日を記入します。

㉔理由

当てはまるものに丸をします。当てはまるものがない場合は、その他に理由を記入してください。

㉕職業

当てはまるものに丸をします。当てはまるものがない場合は、その他に職業を記入してください。

㉖収入(年収)

配偶者の今後1年間の年間収入見込み額を記入します。

㉗非該当

被扶養者でなくなる場合は、非該当に丸をし、以下の㉘~㉙を記入します。

㉘被扶養者(第3号被保険者)でなくなった日

死亡による場合は亡くなった日の翌日、それ以外の場合は被扶養者でなくなった日の当日を記入します。

㉙理由

当てはまるものに丸をします。
死亡に当てはまる場合は、亡くなった日も記入します。
当てはまるものがない場合は、その他に理由を記入してください。

㉚変更

配偶者の氏名が変わったなど、登録内容に変更がある場合に丸をします。

㉛海外特例要件・理由

その他の被扶養者が海外居住者もしくは海外から転入してきた場合は、該当もしくは非該当に丸をし、理由を記入します。

㉜備考

戸籍謄本等で被保険者と被扶養者の続柄を事業主が確認した場合にチェックボックスにチェックをいれます。

㉝配偶者の収入(被扶養者でない配偶者を有するときに記入)

配偶者以外が扶養認定を受ける場合に、配偶者の年収を記入します。

その他の被扶養者欄(C欄)の記入方法

被保険者の子どもや父母など、配偶者以外が扶養認定を受ける場合や扶養から外れる場合などに記入します。
扶養認定を受ける人が配偶者以外にいない場合には、空欄のままで問題ありません。

㉞氏名

その他の被扶養者の氏名およびフリガナを記入します。

㉟生年月日

その他の被扶養者の生年月日を記入します。

㊱性別

その他の被扶養者の性別に当てはまる方に丸をします。

㊲続柄

当てはまる続柄に丸をします。

㊳住所

被保険者と同居か別居かどちらか当てはまる方に丸をして、住民票に記載された住所を記入します。

㊴海外特例要件・理由

その他の被扶養者が海外居住者もしくは海外から転入してきた場合は、該当もしくは非該当に丸をし、理由を記入します。

㊵該当

扶養認定を受ける場合には、該当に丸をし、以下の㊶~㊺を記入します。
なお、配偶者が「非該当」、その他の被扶養者が「該当」に当てはまるなど、状況が異なる場合には、「該当」「非該当」をそれぞれ別の用紙で提出する必要があります。

㊶被扶養者になった日

被保険者の健康保険加入と同時に提出する場合は、⑪で記入した取得年月日と同日、それ以外の場合は実際に被扶養者となった日を記入します。

㊷理由

当てはまるものに丸をします。当てはまるものがない場合は、その他に理由を記入してください。

㊸職業

当てはまるものに丸をします。当てはまるものがない場合は、その他に職業を記入してください。

㊹収入(年収)

被扶養者の今後1年間の年間収入見込み額を記入します。

㊺理由

当てはまるものに丸をします。当てはまるものがない場合は、その他に職業を記入してください。

㊻非該当

被扶養者でなくなる場合は、非該当に丸をし、以下の㉘~㉙を記入します。

㊼被扶養者でなくなった日

死亡による場合は亡くなった日の翌日、それ以外の場合は被扶養者でなくなった日の当日を記入します。

㊽理由

当てはまるものに丸をします。
死亡に当てはまる場合は、亡くなった日も記入します。
当てはまるものがない場合は、その他に理由を記入してください。

㊾変更

配偶者の氏名が変わったなど、登録内容に変更がある場合に丸をします。

㊿備考

事業主が被保険者と被扶養者の続柄を戸籍謄本等で確認した場合に、チェックボックスにチェックをいれます。
また、被保険者と被扶養者が別居の場合は、被保険者が行う1回あたりの仕送りの額を記入します。
年に複数回仕送りを行う場合は、下部の「扶養に関する申立書」に「仕送り年12回予定」などと回数を記入し、被保険者の署名を行います。

まとめ

「健康保険被扶養者(異動)届」の記入方法を解説しました。
健康保険被扶養者(異動)届は、添付書類や記入する項目が多いので、ややこしいなと感じた方も多いかもしれません。
提出期限は5日以内と大変短いので、本業に専念しているとうっかり忘れてしまいそうになりますが、早めにご提出くださいね。
社会保険関係の届出の申請は社会保険労務士の業務になりますが、当サイトでは社会保険労務士が在籍している税理士事務所を検索することができます。
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